シキミという植物をご存じでしょうか?
お花屋さんや道の駅等で売られていたりしますが、お仏壇の花瓶や御葬儀などで見かけた方も多いのではないかと思います。
実はこのシキミ、誤食すると最悪の場合死亡することもある、花も実も茎も根も全てに猛毒がある植物なのをご存知でしょうか?
それが何故、御葬儀で使われたりお仏壇へお供えされたりするのでしょう?
今回はそんなシキミのお話を書かせて頂きたいと思います。
これについては所説ありますが、一説ではシキミのにおいや昔の埋葬方法に理由があるといわれています。
昔は「土葬」。
読んで字の如く、土の中へ棺をそのまま埋葬する方法が主流でした。
地面を掘り土の中へ埋葬したとはいっても、昔は野犬や野猿、カラス等の野生生物が掘り返してしまうといった事も少なからずあった様です。
それを防ぐ意味合いで、獣が嫌うにおいを持ち毒性の強いシキミを一緒に埋葬し、野生動物への対策とした事もシキミを供える理由の1つと言われ、また一説では、邪気を払いお亡くなりになった故人を悪霊から守るといった意味も含まれていたそうです。
お仏壇等で見かけるシキミを間違って食べてしまうことはないとは思いますが、小さいお子様のいらっしゃるご家庭の方はどうぞ気を付けて頂きたいと思います。
※現在、シキミは「毒物及び劇物取締法」によって指定され、かなり危険な植物であるにも関わらず、どこでも手に入り小さいお子様の手の届く所にある植物です。十分にお気を付けください。